株式明日の戦略-下げ渋っても戻りは緩慢、ECBは市場の不安を払しょくできるか
16日の日経平均は大幅反落。終値は218円安の27010円。米国株はまちまちで終えたが、クレディ・スイスの信用不安が高まり欧州株が大幅安となったことが警戒され、寄り付きから400円を超える下落。27000円を大きく下回り、26700円台からスタートした。そこから26600円台に突入し、下げ幅を600円近くまで拡大。ただ、クレディ・スイスがスイス中銀からから最大500億スイスフランを調達する用意があると伝わったことから、安値は早い時間につけて下げ幅を縮めた。
しかし、戻しても節目の27000円を超えてくると上値が重くなった。後場に入ると26900円~27000円レベルでのもみ合いに終始。終盤にまとまった買いが入ったことで大引けが後場の高値となり、終値では27000円を上回った。
東証プライムの売買代金は概算で3兆5400億円。業種別ではプラスは情報・通信の1業種のみで、食料品や電気・ガスが小幅な下落。一方、鉄鋼、保険、鉱業などが大幅安となった。上方修正やプライムへの市場区分変更申請が好感されたANYCOLOR<5032.T>が、場中は値が付かずストップ高比例配分。半面、1Qが大幅な最終減益となったギフトホールディングス<9279.T>は、売りが殺到してストップ安となった。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり218/値下がり1582。米国の長期金利低下やナスダック高を手がかりに、レーザーテック、東京エレクトロン、リクルート、キーエンス、メルカリなど主力のグロース株が上昇。バンクオブイノベーション、カプコン、サイバーエージェントなど、ゲーム株に動きの良いものが散見された。全体市場の下落基調が強まる中、NTT、KDDI、カルビー、明治HDなど、ディフェンシブ性のある銘柄が堅調。上方修正や増配を発表したキャリアリンクが急騰した。
一方、金融関連が総じて弱く、ゆうちょ銀、みずほFG、オリックス、三井住友トラストなどが大幅安。前日は強かった鉄鋼株が軒並み安となり、日本製鉄、神戸鋼、合同製鉄などが値幅を伴った下げとなった。原油安を受けてINPEXが4%を超える下落。リスクオフの円高が進む中、三菱自動車やスズキなど自動車株が売りに押された。下方修正を発表したアーレスティや、今期は最終減益見込みとなったトリケミカルが急落。INTLOOPは上期決算を材料にストップ安まで売られる場面があった。
日経平均は開始13分で安値をつけたが、27000円近辺で戻りが一巡。主力のグロース株には買われるものもあったが、業種別では値上がりがわずか1業種と、さえない1日になった。後場はほぼフラットで、その手前まで相当下げていたことを忘れてしまったかのような動き。ローソク足では陽線を形成したが、ギャップダウンで始まったことで75日線(27267円、16日時点、以下同じ)を明確に割り込んでおり、チャート形状は悪化した。今週は52週線(27293円)、26週線(27220円)、13週線(27045円)など週足の節目も下回っている。
連日で海外の金融機関に関するネガティブなニュースに振り回されている。あすは週末だが、何が出てくるか分からないという不安があるため、よほどの好材料が出てこない限りは買いを入れづらい。本日、欧州ではECB理事会が開催される。よりによって直前で欧州リスクが高まったが、市場の不安を払しょくするようなメッセージが出てくるかどうかが注目される。来週21~22日にはFOMCが控えており、この近辺では混乱は落ち着くのではないかとみているが、ECBが欧州株安を止められなかった場合には、FOMCに向けて催促的な売りが出てくる可能性がある。
しかし、戻しても節目の27000円を超えてくると上値が重くなった。後場に入ると26900円~27000円レベルでのもみ合いに終始。終盤にまとまった買いが入ったことで大引けが後場の高値となり、終値では27000円を上回った。
東証プライムの売買代金は概算で3兆5400億円。業種別ではプラスは情報・通信の1業種のみで、食料品や電気・ガスが小幅な下落。一方、鉄鋼、保険、鉱業などが大幅安となった。上方修正やプライムへの市場区分変更申請が好感されたANYCOLOR<5032.T>が、場中は値が付かずストップ高比例配分。半面、1Qが大幅な最終減益となったギフトホールディングス<9279.T>は、売りが殺到してストップ安となった。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり218/値下がり1582。米国の長期金利低下やナスダック高を手がかりに、レーザーテック、東京エレクトロン、リクルート、キーエンス、メルカリなど主力のグロース株が上昇。バンクオブイノベーション、カプコン、サイバーエージェントなど、ゲーム株に動きの良いものが散見された。全体市場の下落基調が強まる中、NTT、KDDI、カルビー、明治HDなど、ディフェンシブ性のある銘柄が堅調。上方修正や増配を発表したキャリアリンクが急騰した。
一方、金融関連が総じて弱く、ゆうちょ銀、みずほFG、オリックス、三井住友トラストなどが大幅安。前日は強かった鉄鋼株が軒並み安となり、日本製鉄、神戸鋼、合同製鉄などが値幅を伴った下げとなった。原油安を受けてINPEXが4%を超える下落。リスクオフの円高が進む中、三菱自動車やスズキなど自動車株が売りに押された。下方修正を発表したアーレスティや、今期は最終減益見込みとなったトリケミカルが急落。INTLOOPは上期決算を材料にストップ安まで売られる場面があった。
日経平均は開始13分で安値をつけたが、27000円近辺で戻りが一巡。主力のグロース株には買われるものもあったが、業種別では値上がりがわずか1業種と、さえない1日になった。後場はほぼフラットで、その手前まで相当下げていたことを忘れてしまったかのような動き。ローソク足では陽線を形成したが、ギャップダウンで始まったことで75日線(27267円、16日時点、以下同じ)を明確に割り込んでおり、チャート形状は悪化した。今週は52週線(27293円)、26週線(27220円)、13週線(27045円)など週足の節目も下回っている。
連日で海外の金融機関に関するネガティブなニュースに振り回されている。あすは週末だが、何が出てくるか分からないという不安があるため、よほどの好材料が出てこない限りは買いを入れづらい。本日、欧州ではECB理事会が開催される。よりによって直前で欧州リスクが高まったが、市場の不安を払しょくするようなメッセージが出てくるかどうかが注目される。来週21~22日にはFOMCが控えており、この近辺では混乱は落ち着くのではないかとみているが、ECBが欧州株安を止められなかった場合には、FOMCに向けて催促的な売りが出てくる可能性がある。