NY為替見通し=原油先物を睨みながらの動き、指標は3月ISM製造業景気指数

 本日のニューヨーク為替市場では、週明けオセアニア市場から続く原油先物相場を睨みながらの動きが引き継がれるか。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の7カ国は2日、5月から年末までの追加減産を表明。7カ国にはサウジアラビアやイラク、アラブ首長国連邦(UAE)などが含まれる。先週末には減産据え置きとの見方が広がっていただけに、サプライズ発表を受けて時間外のNY原油先物は上向きに大きな窓を開けて始まった。8%高まで急騰後に買いは一服するも、下値は堅いままだ。

 エネルギー高を背景としたインフレ懸念の強まりから、時間外の米・中長期債利回りは上昇し、ドル全般の支えに。ただし、産油・資源国通貨の強さがドル相場にも波及するようだとドル買い一辺倒にもなりづらいか。右往左往する相場に対しては、慎重なポジション管理が求められるだろう。

 なお米国の経済指標では、3月サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数が注目。予想は47.5と前回から若干の下振れ、5カ月連続で拡大・縮小の境目となる50を下回る見込み。もし2020年5月以来の低水準を記録した1月分47.4さえも割り込むようなら、景気減速への懸念が高まってしまうかもしれない。ただし同指数の新規受注は持ち直しが期待されているため、ヘッドラインに一喜一憂せず、丁寧に指標内容を見極める必要がありそうだ。

想定レンジ上限
・ドル円は3月レンジの半値133.78円を超えると、同月レンジの下値から61.8%戻し134.75円が意識される。カナダドル円は3月8日高値100.18円。

想定レンジ下限
・ドル円は本日安値132.82円から先週末安値132.59円。カナダドル円は先週末安値97.95円。


(小針)
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