NY為替見通し=明日のイベント控え持ち高調整が中心か、加雇用統計には注目

 本日のニューヨーク為替市場では、米国の景気減速を意識しながら金利動向に振らされる展開は変わらずか。ただし明日はグッドフライデー(聖金曜日の祝日)で休場という国も多く、また米雇用統計も控えている。そのため、週間の失業指標や金融当局者の発言を確認した後は、持ち高調整が中心となるかもしれない。

 昨日も3月ADP全米雇用報告や同月米ISM非製造業指数がさえなく、米10年債利回りは約7カ月ぶりの低水準となる3.26%台まで低下幅を広げた。米長期金利の低下を受けてドル円も下値を試したが、130.60円台まで。先月27・28日安値130.41円には届かず、米金利が下げ渋ると買い戻された。

 本日は米国から前週分の新規失業保険申請件数などが発表予定。ただし、明日の3月雇用統計への注目度が高まっているため、指標結果がよほど大きく振れない限り、市場インパクトは薄いと思われる。また現在は、金融政策というよりも景気動向(経済データ)がより注視されているため、ブラード米セントルイス連銀総裁の発言もそれほど材料視されないのではないか。

 加ドルに関しては、3月カナダ雇用統計の結果次第で動意付く可能性がありそうだ。市場予想は新規雇用者数変化が1.20万人増/失業率5.1%と、2月分からやや悪化が見込まれている。もっとも同統計はこのところ予想よりも強くなる傾向があるため、もしポジティブサプライズともなれば、米・加の景気動向の差で加ドル買いドル売りが加速するかもしれない。

想定レンジ上限
・ドル円は昨日高値131.84円、ドル加ドルは90日移動平均線1.3538加ドル。

想定レンジ下限
・ドル円は3月23日安値130.32円、ドル加ドルは200日移動平均線1.3386加ドル。


(小針)
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