ロンドン為替見通し=閑散取引の中での植田日銀総裁の会見に要警戒か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、イースターマンデーの祝日で英国とほとんどの欧州市場が休場となるため、動意に乏しい展開が予想される。
 しかし、植田日銀総裁が日本時間午後7時15分頃から就任記者会見を行う予定となっており、円絡みの取引には警戒はしておきたい。

 ユーロドルは、1.0900ドルに本日と13日、14日のNYカットオプション、1.0909ドルに12日のNYカットオプションが控えていることで、閑散取引の中で値動きが抑制されると予想される。

 本日講演が予定されているデコス・スペイン中銀総裁は、先日、今後の政策運営に関して、「新たな経済・金融データとコアインフレ率の推移を考慮する」と述べていた。5月4日の欧州中央銀行(ECB)理事会の前の2日に、OPECプラスによる減産を受けて堅調に推移している原油価格を反映するユーロ圏4月の消費者物価指数が発表される。それまでは、ECBの利上げ路線を転換させる物価指数の発表がないことで、ユーロドルの下値は限定的なのかもしれない。

 今週は、14-16日に国際通貨基金(IMF)・世銀の春季総会が開催されることで、ラガルドECB総裁の発言にも注目しておきたい。

 また、3月14日に、欧州連合(EU)財務担当相に対して「域内の一部の銀行は金利上昇に対して脆弱な恐れがある」と報告したデギンドスECB副総裁(4月12日予定)、タカ派のナーゲル独連銀総裁(13日予定)、利上げ休止を主張しているビルロワドガロー仏中銀総裁(12日予定)の講演にも注目しておきたい。


想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0973ドル(4/4高値)
・ユーロ円:145.43円(4/4高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0788ドル(4/3安値)
・ユーロ円:143.21円(日足一目均衡表・雲の上限)


(山下)
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