NY為替見通し=米インフレや雇用動向、FRB高官発言を注視

 NYタイムは、英金融政策委員会(MPC)の政策決定を受けたポンドなど欧州通貨に対するドル相場の強弱を見定め。そのうえで、伸び率が鈍化した昨日の4月米消費者物価指数(CPI)に続き発表される、本日の同月卸売物価指数(PPI)の強弱を注視する展開となる。

 4月米PPIは前年比で3月より伸び率が鈍化するとの見方だが、前月比では伸び率が3月より大きくなると予想されている。予想比での強弱や、前年比の鈍化と前月比の伸びの強まりのバランスから、米連邦準備理事会(FRB)当局者が先行きのインフレ動向をどのように捉えるか判断することになる。2023年のFOMC政策決定投票メンバーであるカシュカリ米ミネアポリス連銀総裁やウォラーFRB理事が参加予定の討議の内容にも注意を払いたい。

 気掛かりなのは賃金インフレを主導しているサービス部門の雇用不足が続きそうであり、インフレは伸びが落ち着いたとしても、なかなか低下トレンドを明確にしないリスクがあること。その意味では、雇用指標の1つである今夜の米失業保険関連の数値の強弱もしっかり確認しておきたい。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、日足一目均衡表・転換線135.64円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、4日安値133.50円。

(関口)
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