11日香港株=続落か、米利上げ長期化と人民元安を懸念

 週明け11日の香港市場は続落して始まるか。原油相場の上昇によるインフレ高止まりが米利上げの長期化につながるとの見方から重荷になりそうだ。人民元相場の下落傾向が続いていることもあり、売りが先行しそうだ。中国当局は住宅取引規制の緩和などの景気刺激策を打ち出しているものの、経済指標の改善は鮮明になっておらず、運用リスクをとりにくいと予想する。中国国家統計局が9日に発表した2023年8月の中国の消費者物価指数(CPI)は0.1%上昇と市場予想(0.2%上昇)から下振れし、生産者物価指数(PPI)は3.0%下落と11カ月連続で前年同月割れとなった。

 ハンセン指数は心理的節目の18000ポイントが下値支持線として意識されるだろう。中国人民銀行(中央銀行)が年内に追加利下げに踏み切るとの期待は根強く、今週は15日に発表される見込みの中期貸出制度(MLF)が注目されそうだ。

 8日のNY株式相場はダウ平均が続伸し、ナスダック総合も小幅ながら5営業日ぶりに反発した。原油高を好感したエネルギー株が上昇したほか、足もとで下落が続いたハイテク株の一角も買い戻された。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のテンセント、アリババ集団(09988)、美団(03690)や保険株の中国平安保険(02318)とAIAグループ(01299)が香港終値を下回って終えた。半面、英金融大手のHSBC(00005)、医薬品ネット通販の京東健康(06618)が上回って終えた。
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